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2021年度の二階堂研の体制

今年度の二階堂研の体制の変化は以下の通りです。 まずは転出から。広大から理研BDR神戸のラボに来ていた亀田さんが博士課程を修了し大日本住友製薬の研究職として転出しました。昨年度の途中ではありますがSPDRの鬼丸さんが名大医学部助教、学振PDの宮脇さんがHarvard UniversityのWyss Instituteに転出になりました。 みなさまおめでとうございます。お世話になりました。ありがとうござました。 上級研究員として理研のラボをゼロから一緒に立ち上げて天下一に導いてくれた笹川洋平さんは、准教授として東京医科歯科大学難治疾患研究所のラボの立ち上げや新しい機能ゲノミクス技術の開発に尽力頂けることになりました。また笹川さんとともに次世代の大規模ゲノム解析技術の開発を進めてくれている研究員の山根万里子さんも大学のラボに助教として移り開発を継続してくれることになりました。どうぞよろしくお願い致します。 各拠点の研究基盤が整いつつありますのでしっかりと研究に集中して楽しみたいと思います。 国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム応用医学部門 ゲノム機能情報分野 理化学研究所 生命機能科学研究センター バイオインフォマティクス研究開発チーム

ふりかえり

2013年4月に独立して7年目が終わろうとしている。ざっくりこれまでの研究を振り返る。 2013年から2017年の4年はフルスタックのゲノム科学、ゲノムインフォのラボを立ち上げることに集中していた。しかも人様が作った技術のユーザとして研究するのではなく、新しい技術を開発できるラボを目指した。ウェットの開発については、ドライのPIであっても本物を創りたいと考えたので世界最強や唯一の技術を目指した。特に1細胞ゲノム科学に注力した。そのためにまずグラントを取り仲間を集め技術を作った。幸いウェットは元同僚を中心に、ドライはドクター新卒の優秀な人材に囲まれた。並行して開発した実験やデータ解析技術を応用するため、データ生産や共同研究を支えるチームも作った。 2015年ぐらいからドライの論文が少しずつ出始め、2018年にはウェットのフラッグシップとなる技術RamDA-seqとQuartz-Seq2の2つ出版された。2021年1月現在、これらはそれぞれ世界唯一と世界最高性能の2冠である。これが達成できた大きな理由のひとつは、反応原理を徹底的に理解し制御するというチームやそのメンバーの特性にある。ここは世界最高レベルだと確信している。 2017-2018年はラボの移転がありウェットの開発や実験が大きく停滞した。その間ドライのチームががんばってくれて2019-2020年にはドライ研究の収穫の時期がきた。またRamDA-seqの試薬キット化・装置化、Quartz-Seq2とそのデータ解析技術での起業、実験試薬や道具の上市など社会実装の年でもあった。実験が少なくなった分、ウェットのメンバーの解析技術がかなり向上した時期でもある。これはウェットとドライがうまくコミュニケーションできる証拠でもある。 2019-2020年はウェット技術のフラッグシップを駆使した共同研究がいくつか花咲いた。主に「再生医療分野」への応用と「細胞ゆらぎと転写制御の謎」に迫る基礎的なテーマが対象で、もともと1細胞ゲノム科学を始めたときに目標としたものだった。 並行してゲノムデータの科学計算環境のインフラ開発に注力してきた。beowulf型PCクラスタからクラウドの移行やハイブリッド化、DevOpsによる自動構築、ワークフロー言語の導入、動的レポート生成などの導入・開発を行いこれらを日常的に使うラボになった。これらはNI...

大学の研究室でアカデミックプランが使えるICTツール

自分らでサーバ管理したくないので、SaaS系とローカルで動くソフトのみ。ローカルで動くソフトに関しては、Mac or Docker で動くもののみ。 無償 G Suite for Education  (ドキュメント共有、カレンダーなど) GitHub Education  (ソースコード管理) esa.io アカデミックプラン  (知識共有) Tableau  (データ可視化) Scrapbox  (知識共有) GROWI.cloud  (Wikiなど) 割引 Slack の教育支援プログラム  (ビジネスチャット) Dropbox Education  (ファイル共有、ドキュメント共有) Office 356  (オフィスソフト) Adobe Creative Cloud  (画像編集) AutoDesk for Education  (CADなど) これから申し込んでいくところなので、本当に使えるかはわかりせん。使えた使えないなどの情報やほかのツールでお勧めがあれば教えてもらえると嬉しいです。 アカデミアでなくても無料で使えるツールのうち、うちで使うであろうものは以下に列挙していく。 Google Colaboratory  (データ解析) Overleaf  (論文執筆) Rstudio  (開発, データ解析) VS code (開発)

もうひとつの Nikaido Lab. が始動します

ろくに更新していないこのブログで公表するものどうかと思いましたが、SNS以外で個人の立場として近況を書けるところはここだけなので、ここに書きます。 2020年4月1日より、 国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 ゲノム応用医学部門 ゲノム機能情報分野の教授職を拝命致しました。東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 修士課程 医歯理工保健学専攻/博士課程 生命理工医療科学専攻 ゲノム機能情報の教授も兼務し、教育にも従事します。理研のラボも残しつつ2組織3拠点体制で研究、それに教育に励んでいきます。 両方で研究をすることを許して頂いた理研と大学の関係各位に深く御礼を申し上げます。またPI不在が多くなるにも関わらず、いろいろと工夫してラボ運営や研究に参加してくれている理研のメンバーにも大変感謝しています。また事前にお知らせしたかった方々も大勢おりましたが、ばたばたしており直接お話できずに申し訳ありません。 ゲノム分野の新しいバイオインフォマティクス技術は、ゲノム科学の新しい計測技術の側に現れます。その理由は新しいデータには新しいデータ科学の課題があるからです。そのデータの側にいればまっさきにアクセスできオリジナリティを発揮しやすくなります。しかし、それだけではありません。そもそも、データをどのように出すべきなのか、あるいは、データ解析技術を前提すれば新しい計測技術が作れないか(計算と計測の融合)、という1歩、2歩と踏み込んだバイオインフォマティクスとゲノム科学の関係が最先端の研究現場にはあります。このようにして生み出された技術は、新しい生命現象を観測し解き明かし、やがては疾患の理解や制御、診断に役に立つでしょう。 理研ではこのような立場から新しい1細胞RNA-seq法とそのデータ解析技術を開発し、社会実装もしてきました。これは異なるタレントの研究者が揃って共同し生み出せたものです。しかし、アイディアの量に対して人材は常に少ない状況です。また大きなプロジェクト(と家庭と任期)を抱えている研究員では、なかなか気軽にいろいろなことを試すのが難しい状況もあります。このような背景から、研究速度や規模が圧倒的に速くなっているゲノム科学やそのバイオインフォマティクス研究で、国際的な存在感を出すことが難しくなっています。 ここ数年は、このような研究に興...

Apple Watch 4 その後

その後、便利だと思ったことを列挙する。 Skymarkだと、iPhoneからチケット購入 or 予約確認すると、「Passbookに追加」というアイコンが出てきて、ワンクリックでiPhoneの Wallet に追加できる。自動的にApple Watch 4にも sync される。チケット発券機で財布出さなくても、Apple WatchでQRコード表示してかざすだけで、登場手続きが簡単にできる。これで一度も財布を出さずに移動できるようになった。大荷物などで両手が塞がっているときにバスや電車に乗るときも便利。 もっとも使っているのは、Find iPhone機能かも。2アクションでApple WatchからiPhoneを鳴らすころができる。朝の忙しいときには非常に助かる。

Apple watch 4を購入

研究絡みの公式アナウンスはラボのウェブサイトに書くようになったのでこっちはプライベートなことを書いていくことにする。あくまで自分用のメモとして。 Apple watch 4を買った。腕になんにかをつけて生活するのは20年ぶりぐらいでは? 目的はライフログの取得とポモドーロテクニックのアプリを使うこと、Suicaや電子マネーをつかうこと。 想定していなかった良い副作用がいくつかあった。まず、時間を知りたいときスマホを出さなくなったことで、無駄にスマホのアプリを使わなくなった。次に大切な電話やslackをみのがさなくなった。 一日の運動量が足りないとき、アクティビティがアラートしてくれることで、ちょっと遠回りしたり、ひと駅前で降りたりするようになったのも、想定外のメリットだった。 朝の天気チェックはスマートスピーカーを使っていたが、話しかけずに腕に勝手に天気が表示されているのも意外と便利。 プレゼン中の時間管理も正確になった。いままでスマホでやっていたが、プレゼン中に画面がロックされ、それを解除すると集中が切れる。ロックしないように設定すると日々バッテリー不足に悩まされる。Apple watch なら腕を見れば経過時間が一瞬でわかる。 バッテリーが持たないのでいつ充電するか迷うと思ったが、夜に風呂入ってベットに入るまでで充分だった。もう少し早めに買えばよかった。

次世代シークエンス解析スタンダードという本を監修しました

次世代シークエンス解析スタンダード NGSのポテンシャルを活かしきるWET&DRY 二階堂 愛/編 定価 5,500円+税 2014年08月 発行 B5判 404ページ ISBN 978-4-7581-0191-2 エキソームやエピゲノムや1細胞RNA-Seq など、医療現場から非モデル生物,生物資源まで各分野の現場で実際に使えるプロトコールやテクニックを集めました。論文には書いていないコツなども満載。ぜひ手に取ってみてください。感想もお待ちしております。

Vagrant を使って Bioconductor Devel の解析・開発環境をAWSに構築する

環境はOS Xです。 1. vagrant を dmg ダウンロードし、インストールする。 簡単。 http://www.vagrantup.com/ 2. vargrant をセットアップする aws にプロビジョニングできるプラグインをインストールする。 $ vagrant plugin install vagrant-aws AMIを起動するとは言え、ダミーの仮想マシンが必要。ちょっとわかりにくい。 $ vagrant box add dummy  https://github.com/mitchellh/vagrant-aws/raw/master/dummy.box 3. Vagrantfile を作る Bioconductor 公式のBioC-Devel入りの AMI を利用する。リージョンはバージニアだけ。知る必要はないがアカウント名は root です。 まず適当なディレクトリを作る。 $ mkdir bioc-devel $ cd bioc-devel 初期化する。 $ vagrant init Vargrantfile にいろいろ書く。 $ jed Vargrantfile # -*- mode: ruby -*- # vi: set ft=ruby : require 'yaml' require 'pp' aws_conf = YAML.load_file('./.aws.yaml') # pp aws_conf VAGRANTFILE_API_VERSION = "2" Vagrant.configure(VAGRANTFILE_API_VERSION) do |config|   config.vm.box = "dummy"   config.vm.provider :aws do |aws, override|     aws.access_key_id        = aws_conf['access_key_id']     aws.secret_access_key  ...

次世代シークエンサー現場の会 第三回研究会が無事終了しました

今年度の代表を務めた「次世代シークエンサー現場の会」が無事終了しまし た。 有能なスタッフや、素晴しい講演をして頂いた演者のみなさま、会を支えてくれた50に迫るスポンサー企業、そ して参加者のみなさまのおかげで非常に盛り上がりました。最終的 に、研究者・技術者、医療従事者、企業の方など700人が一同に 介し、活発な議論をして頂けました。ありがとうございました。 これから様々な事後処理がありますが、がんばっていきましょう > スタッフ 来年は新しい運営体制で東京で実施する予定です。では来年! NGS現場の会:  http://ngs-field.org/

DNAを増幅するサーマルサイクラーを自作してみたよ

DNAをPCR法で増幅するために必要なサーマルサイクラーを自作してみました。自作と言っても、いわゆる、PCの自作と同じでパーツを組み立てていく感じです。購入から組み立ての様子を簡単に紹介します。 モチベーション ラボには様々なレクリエーションがあります。例えば、単にどこかに遊びに行ったり、スポーツ大会したり、ひたすら合宿形式でプログレスのプレゼンをするミーティングするなどがあります。それもよいのですが、せっかくなので、普段の研究時間ではトライできないが、研究に関わる hack を行う、というイベントを企画してみました。夏休みの自由研究や社会科見学的なノリです。   うちのラボでは、PCRを使ったウェットの実験技術の開発をしてきました。しかし、サーマルサイクラーのハードウェアの仕組みを体験的に理解している訳ではありません。そこで、サーマルサイクラーを作ってみました。   欧米で始まっている、自宅のガレージやキッチンでバイオロジーを行うムーブメント、バイオパンク、DIYbio を体験しておきたいというのもありますし、Arduino などオープンハードウェア、Maker のムーブメントを体験するのも目的の一つです。ハードウェア開発が思っているほどハードルが下っていることを体験できて、かつ、将来、ウェットの開発だけでなく、装置開発などもできたら、ラッキー、ぐらいの気持ちでやってみました。   購入 今回作ったのは、組み立て式で、かつ、仕様などや設計図が公開されているOpenPCRというサーマルサイクラーです。ハードウェアの仕様・設計図、制御ソフトウェアなどの情報がすべて公開されており、部品からも自作することが可能です。今回は、「設計図から部品や回路のパーツを作り、それらを組み立てる直前のもの」を購入しました。   ChaiBio https://www.chaibio.com/   OpenPCR https://www.chaibio.com/products/openpcr   なぜか http://openpcr.org/  で購入できなかったので、eBay にある ChaiBio で買いました。   OpenPCR - eBay http://www.ebay.com/itm/111096418574   本体価格は ...

Quartz-Seqで1細胞/微量RNA-Seqを始めたい方へ

はじめに 新しい高精度な1細胞RNA-Seq, Quartz-Seq論文を出してから、各方面から多く相談を受けています。 Sasagawa Y and Nikaido I, et. al .  Quartz-Seq: a highly reproducible and sensitive single-cell RNA-Seq reveals non-genetic gene expression heterogeneity . Genome Biology. 14. 2013  そこで、新しく1細胞RNA-Seqを始める方へ、僕達が理想だと考えている技術導入の手順を紹介したいと思います。また我々の方法は1細胞(6-14 pg Total RNA)だけでなく pg-ng オーダーの少量RNAからシーケンスが可能です。そのような方も以下の手順が参考になると思います。 0. 1細胞/微量RNA-Seqが本当に必要なのか検討する 1細胞/微量RNA-Seqでは、現時点でQuartz-Seqが世界最高の性能を持っている訳ですが、十分なサンプルを用意し、通常のRNA-Seqしたほうが、より精度の高いデータが得られます。なので、基本的には、サンプルをたくさん集める方法をしっかり検討すべきです。まずは、戦略面と技術面で1細胞/微量RNA-Seqが本当に必要かを検討する基準について書きます。 0.1. 戦略面での検討 あなたが抱えているプロジェクトが、1細胞/微量RNA-Seqでなければアプローチできないかどうかを問い直すことが重要です。 基本的には以下の2つの状況で、1細胞/微量RNA-Seqが役に立ちます。 a. 細胞状態が連続的に変化し、さまざまな細胞状態が、細胞集団に含まれている場合 (振動現象、ゆらぎなど) b. 細胞状態を特定するマーカーがほどんどわかっていない場合 最初から細胞状態が2状態しかないことが明らかで、しかも細胞状態を代表する遺伝子が分かっている、という状況では、FACSなどで cell sorting し、目的の細胞を採取することを考えるべきです。そして、微量RNA-Seqや通常のRNA-Seqで、しっかりと biological replication...

ラボを立ち上げます

ひさびさのブログ更新です。明日は年度の始めで忙しそうなので、今日書いておきます。 2013/03/31をもちまして理研CDBを退職しました。4/1からは埼玉県和光市にある、理研本所の情報基盤センターにて、バイオインフォマティクス研究開発ユニットという研究室をユニットリーダーとして主宰することになりました。 DNAシーケンスのデータ解析の手法、ソフトウェア、そして実験技術の開発を中心に研究を進めつつ、理研内外の実験生物学者と共同で生命科学の問題を解いていきます。また理研のバイオインフォマティクスをどのように支え、発展させていくかを考えることも求められています。みなさまのお力をお借りすることもあるかと思いますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。 ラボの公式ウェブサイトは以下にあります。 独立行政法人 理化学研究所 情報基盤センター バイオインフォマティクス研究開発ユニット

Rパッケージが Bioconductor に採択されるまでの顛末

R には CRAN というパッケージ集がありますが、ライフサエンス分野専門のパッケージ集に Bioconductor というものがあります。Core developer team のメンバーは、Rの core developer team と一部メンバーが被っています。 Bioconductor は CRAN と比較すると、詳細なコードレビュー/ドキュメンテーション(もちろん英語の)が必要など、わりと厳しめの採択基準があります。これまで、日本人でBioCに採択された人がいなく情報があまりませんでした。このたび、 BrainStars for R というパッケージが Bioconductor 2.10 に採択され公開されました。その顛末を公開して、日本のすぐれたプログラムが Bioconductor に採択されることをエンカレッジできればと思います。 開発 このあたりは、BioCの パッケージガイドライン と サブミットガイドライン を読むと一通り書いてあります。またパッケージングについては、以前のエントリを参照ください。 -  R でいまどきなパッケージ開発 (devtools, testthat, roxygen2) -  R5 reference class 編: R でいまどきなパッケージ開発 (devtools, testthat, roxygen2) 上のリンクで書かれていないことでBioCでポイントとなるのは、コーディングだけじゃなくて、すべての関数に対する Rd で書かれたマニュアルと、パッケージの使い方が書いた vignette というドキュメントが必要になることです。マニュアルには、動作するサンプルコードが必要になります。vignette には、パッケージの背景や、チュートリアル形式でその使い方を英語で書く必要があります。この文章は Sweave 形式で書く必要があり、TeX, Sweave の知識が必要になります。vignette のなかにも動作するサンプルコードが必要になります。 マニュアル、vignette のコードが動作しない場合、正常にパッケージングできないので、BioC のパッケージは必然的にドキュメントの質が高くなります。これは作り手にとっては大変ですが、ユーザにとっては助かります...

R5 reference class 編: R でいまどきなパッケージ開発 (devtools, testthat, roxygen2)

一週間ほど熱でうなされながら、とある研究に使うために、とあるプログラムのドキュメントをひたすら読んでいました。残念ながら R からアクセスするパッケージがないので自分で書いてみようかと思うのですが、どうせなら R5 reference class を使って実装してみようと、朦朧とする意識のなか考えていました。 その前に、R5のおさらいということで、以前のS4で実装した「 R でいまどきなパッケージ開発 (devtools, testthat, roxygen2) 」をR5にしてみました。解説を書くほど元気がないので、github にコードは置いてあげたので、興味のあるおにいちゃんは各自コード読んだらいいんだからねっ! https://github.com/dritoshi/idol 無駄にツンデレいもうと風になったのはおそらく熱のせいですが、雑感を書いておくと、R5のほうが非常に簡潔に書けるので、今後は、R4で書く必要はないわー。このエントリーはS4のままになっていますが、github のコードは、R5になっています。S4, R5それぞれににタグを付けてあるので、どちらも github から入手できます。 https://github.com/dritoshi/idol/tags devtools の check は通っても run_examples で reference class が見えないとかいうエラーに少しだけ泣かされました。reference class を正しく export してあげると右のアイコンのような笑顔に戻りました。テヘ。 Bioconductor でも R5 なパッケージが少しだけあるので、眺めてみたのですが、R5で実装しつつ、結局ユーザがさわる部分は、reference class のコンストラクタを普通の関数で実装し、ユーザにはこの関数しか見せない、みたいな過保護な実装が推奨されていて、S4を抜き身で submit して怒られた僕としては、いかにも連中らしいな、とほっこりしました(尊敬してます!)。しかし中身は setMethod も併用使いまくりで、なんというか、フランケンなんとかさんの作りたもうたアレやら、白鳥のバタ足やらを彷彿させる感じです。 もう熱もだいぶいいかんじです。では。 参考にした...

bioconductor.jp が R 本体の chooseBioCmirror() に取り込まれたよ

Bioconductor が近くなりました。 日本ミラーの bioconductor.jp を選択するには、以下のように、chooseBioCmirror() で 6 番を選ぶだけです。 options("BioC_mirror") で切り替わっていることを確認できます。試しに、BrainStars package をインストールしてみると、ちゃんと bioconductor.jp からインストールされているのがわかります。 ちなみに、開発版の BioC 2.11 を現在ミラー中です。 関連: bioconductor.jp を作ったよ

Rのコードを multicore を使って、テスト駆動開発でマルチコア化するよ

multicore パッケージを利用してマルチコア化してみます。とは言っても、sapply, lapply を mclapply にするだけの簡単なお仕事ですが、せっかくなので testthat を使ってマルチコア化する際にテスト駆動開発で実装していきます。 まずは、そのへんのアップルストアで購入可能な MacBook Air  を購入しましょう。今回はこれでやります。Rも Mac 版の dmg を普通にインストールしましょう。次にパッケージをインストールします。 sudo R install.packages(multicore) install.packages(testthat) q() インストールが簡単なのがよいですね。MPIとかそういうものをごちゃごちゃ設定する必要なないです。 今回は非有界区間のモンテカルロ積分によって、標準正規分布の累積分布関数を計算します。まずは for で書きます。 とりあえず、マルチコア化は置いておいて、みんな大好き apply 系関数に書きかえてみましょう。もちろん、まずテストを書きます。set.seed で乱数をシードを固定して、testthat で単体テストします。 R library("testthat") test_file("test_mci.r") もちろん失敗します。 sapply 版を実装します。 テストが通りました。 リストで返ってくるので、unlist するバージョンも作ります。またテストを書きます。 失敗を確認してから、実装を開始します。 テストが通ります。 前置きが長いですが、いよいよ、multicore 化です。でも先にテスト書きます。 テストが通らないことを確認し、実装します。 テストが通ることを確認してください。では速度比較をしてみます。 4 cores なのですが2倍程度は速くなりました。おもったより unlist のコストがかかってないですね。ちなみにコア数は、 > library(multicore) > multicore:::detectCores() でわかります。 ちなみに 16 CPU cores のマシンで実行したら 6 倍程度の...

bioconductor.jp 作ったよ

Bioconductor はバイオインフォマティクス向けのRパッケージ集ですが、解析用のソースコード以外にも、アノテーションやゲノム配列、実験データなどの「データ」も含まれています。これらのデータはそれなりのデータサイズになります。ソースコードはそれほどストレスないのですが、データのインストールでは、シアトルにある本家サーバがちょっと遠く感じます。 解析やパッケージ開発している途中に、他のパッケージのコードを読みたくなることが多々あります。そのたびにダウンロードするのが面倒なので、bioconductor package repository を個人的にローカルへミラーをしていました。 せっかくですので、このミラーを公開することにしました。国内からだと結構速いと思います。ミラーリングは毎晩しています。 bioconductor 日本ミラーの使いかたは以下の通り。 追記 (2012/04/03) : 以下のやりかたではなく、こちらの方法で簡単にできるようになりました。 bioconductor.jp が R 本体の chooseBioCmirror() に取り込まれたよ これを毎度入力するのも面倒なので、~/.Rprofile を以下のようにしておくと便利です。 そのうち、R の chooseBioCmirror() に組み込まれる予定ですが、こちらは、R core team が管理しているコードに追加しなければならないので、手続きに少し時間がかるそうです。 ミラーリングの件については、Bioconductor developer team へ知らせてあります。こちらをご参照ください。 http://bioconductor.org/about/mirrors/ 追記: (2012/03/27) 統数研にも bioconductor のミラーがありました。こちらも毎日ミラーされているようです。http://bioc.ism.ac.jp/

ChIP-seq データ解析の講義をしたので資料公開するよ

JSBi共催「Rでつなぐ次世代オミックス情報統合解析研究会」で「R + Bioconductor を使った ChIP-seq データ解析の基礎」という講義を担当してきました。主に ChIP-seq 解析の流れを簡単に示し、パイプラインについて説明しました。Peak calling や mapping などの情報が比較的入手しやすいステップよりも、アノテーションや、モチーフ解析や異なる ChIP-seq データ比較などの高次解析の部分を多く取り上げています。 最初は20-30人程度のハンズオンセミナーというオファーでしたが、100人を越える参加者が集まりました。なのでハンズオンはできなかったのですが、概要を掴んでもらえるよう心がけました。ほかの演者の方の発表に関しても発見や気付きがあったので自分の研究にも役に立ちそうです。質疑や懇親会も非常に盛り上がりとても有意義な会でした。 ChIP-seq の経験者が参加者全体の1割程度と mRNA-seq にくらべるとまだまだ少ないようですが、相互作用を出力できる数少ないオミックス技術なので、日本でももっともっと普及すればよいなと思っています。 個人的には、たくさんのRで解析をされている方に会うことで、Rをプログラミング言語としてではなく、純粋に統計環境として利用している頃の気持ちを思い出しました。 講義に使用したプレゼンテーション、ソースコード、データはすべて以下のサイトに置いてあります。今後も微妙にアップデートするかもしれませんので、github をお使いのかたは、watch list に登録しておくと良いかもしれません。 講義資料: R + Bioconductor を使った ChIP-seq データ解析の基礎 (二階堂愛) なにか質問があればご連絡ください。では。 リンク:  Rでつなぐ次世代オミックス情報統合解析研究会

R + Bioconductor で遺伝子構造を描く

From Evernote: Rで遺伝子構造を描く 超並列DNAシーケンサーの登場で、遺伝子構造など、ゲノム上のイベントやオブジェクトのデータを大量に得ることができるようになってきました。データ解析にとって可視化は重要ですが、ゲノム上で起きているイベントなので、ゲノム上に配置して可視化したい場面がよくでてきます。しかし、さまざまなゲノム上のオブジェクトをゲノム座標から画像座標に変換して、絵を書くのは意外と面倒な作業です。 例えば遺伝子構造の絵を書こうとします。これは、遺伝子構造をどのように入手するか、遺伝子構造をどのように描くか、の2つの問題に分けることができます。ここでは、遺伝子構造のデータは、R + Bioconductor の biomaRt パッケージを使って、Ensembl Biomart からダウンロードすることで解決します。遺伝子構造をどのように描くかについては、GenomeGraphs パッケージを利用します。 まずはインストールします。 $ sudo R > source("http://www.bioconductor.org/biocLite.R") > biocLite("biomaRt") > biocLite("GenomeGraphs") ここでは、Ensembl biomart からヒトの SMN1 という splicing 異常によって疾患になる例が知られている遺伝子名(Gene symbol)の遺伝子構造を描きます。 まず、SMN1 という名前から、Ensembl Gene ID と染色体位置などを入手します。 library(GenomeGraphs) library(biomaRt) gene.symbol <- "SMN1" png.file <- paste(gene.symbol, ".png", sep = "") ## construct an object of Human Ensembl Biomart human ...