スキップしてメイン コンテンツに移動

Vagrant を使って Bioconductor Devel の解析・開発環境をAWSに構築する

環境はOS Xです。

1. vagrant を dmg ダウンロードし、インストールする。

簡単。
http://www.vagrantup.com/

2. vargrant をセットアップする
aws にプロビジョニングできるプラグインをインストールする。
$ vagrant plugin install vagrant-aws

AMIを起動するとは言え、ダミーの仮想マシンが必要。ちょっとわかりにくい。

$ vagrant box add dummy https://github.com/mitchellh/vagrant-aws/raw/master/dummy.box

3. Vagrantfile を作る
Bioconductor 公式のBioC-Devel入りの AMI を利用する。リージョンはバージニアだけ。知る必要はないがアカウント名は root です。

まず適当なディレクトリを作る。
$ mkdir bioc-devel
$ cd bioc-devel

初期化する。

$ vagrant init

Vargrantfile にいろいろ書く。

$ jed Vargrantfile
# -*- mode: ruby -*-
# vi: set ft=ruby :

require 'yaml'
require 'pp'

aws_conf = YAML.load_file('./.aws.yaml')
# pp aws_conf

VAGRANTFILE_API_VERSION = "2"
Vagrant.configure(VAGRANTFILE_API_VERSION) do |config|
  config.vm.box = "dummy"

  config.vm.provider :aws do |aws, override|
    aws.access_key_id        = aws_conf['access_key_id']
    aws.secret_access_key    = aws_conf['secret_access_key']
    aws.keypair_name         = aws_conf['keypair_name']

    aws.instance_type        = aws_conf['instance_type']
    aws.ami                  = aws_conf['ami']
    aws.region               = aws_conf['region']
    aws.security_groups      = aws_conf['security_groups']
    aws.tags = {
      'Name'        => aws_conf['tags']['Name'],
      'Description' => aws_conf['tags']['Description']
    }
    aws.elastic_ip = true

    override.ssh.username         = aws_conf['ssh_username']
    override.ssh.private_key_path = aws_conf['ssh_private_key_path']
  end

  # shell
  config.vm.provision :shell, :path => "bootstrap.sh"

end

プロビジョニングされたときにAMI上で実行されるシェルスクリプトを作る。今回はなにも実行しない。


$ echo "#\!/bin/sh” > bootstrap.sh

4. AWSに作るインスタンスの設定を作る。
4.1. Keypair を作る
AWSにログインし keypair を作る。ダウンロードされた *.pem を ~/.ssh/*.pem にコピー後、400にする
$ cp ~/Downloads/*.pem ~/.ssh
$ chmod 400 ~/.ssh/*.pem

4.2. Security Group を設定する
default の Inbound で SSH の source を 0.0.0.0/0 にする。注意: 本来はIP制限すべき。

4.3. アカウントの access key id や secret access key を調べる。


4.4. 設定ファイルを作る。注意: 以下をうっかり github とかにアップしないように!! .gitignore に書いておこう。


4.5. AWSの設定ファイルを作る

AWSの情報をYAMLで書いておく。Vagrantfile と切り分けるためです。


$ jed .aws.yaml
access_key_id: XXXX
secret_access_key: XXXXXX
keypair_name: XXXX
ssh_username: root
ssh_private_key_path: ~/.ssh/XXXX
instance_type: m1.xlarge
region: us-east-1
ami: ami-81acace8
security_groups:
 - default
tags:
 Name: bioc-devel
 Description: bioc-devel

5. プロビジョニングして、SSHでログインする
$ vagrant up --provider=aws
$ vagrant ssh

6. Rを実行して、Bioconductor Devel が使えることを確認する

$ R
R Under development (unstable) (2014-02-24 r65070) -- "Unsuffered Consequences"
Copyright (C) 2014 The R Foundation for Statistical Computing
Platform: x86_64-unknown-linux-gnu (64-bit)

R is free software and comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY.
You are welcome to redistribute it under certain conditions.
Type 'license()' or 'licence()' for distribution details.

  Natural language support but running in an English locale

R is a collaborative project with many contributors.
Type 'contributors()' for more information and
'citation()' on how to cite R or R packages in publications.

Type 'demo()' for some demos, 'help()' for on-line help, or
'help.start()' for an HTML browser interface to help.
Type 'q()' to quit R.

Bioconductor version 2.14 (BiocInstaller 1.13.3), ?biocLite for help

バージニア遠し。

コメント

このブログの人気の投稿

シーケンスアダプタ配列除去ツールまとめ

FASTQ/A file からシーケンスアダプター配列やプライマー配列を除くためのプログラムをまとめてみる。 まず、配列の除去には大別して2つの方向性がある。ひとつは、アダプター配列を含む「リード」を除いてしまう方法。もうひとつは除きたい配列をリードからトリムする方法である。後者のほうが有効リードが増えるメリットが、綺麗に除ききれない場合は、ゲノムへのマップ率が下がる。 気をつける点としては、アダプター/プライマーの reverse complement を検索するかどうか。paired end の際には大事になる。クオリティでトリムできるものや、Paired-end を考慮するものなどもある。アダプター/プライマー配列の文字列を引数として直接入力するものと、multi fasta 形式で指定できるももある。 From Evernote: シーケンスアダプタ配列除去ツールまとめ TagDust http://genome.gsc.riken.jp/osc/english/software/src/nexalign-1.3.5.tgz http://bioinformatics.oxfordjournals.org/content/25/21/2839.full インストール: curl -O http://genome.gsc.riken.jp/osc/english/software/src/tagdust.tgztar zxvf tagdust.tgz cd tagdust/ make sudo make install rehash 使いかた: tagdust adapter.fasta input.fastq -fdr 0.05 -o output.clean.fastq -a output.artifactual.fastq 解説: 入出力形式は fastq/a が使える。リード全体を除く。速い。アダプター配列を fasta 形式で入力できるのが地味に便利で、これに対応しているものがなかなかない。Muth–Manber algorithm (Approximate multiple

DNAを増幅するサーマルサイクラーを自作してみたよ

DNAをPCR法で増幅するために必要なサーマルサイクラーを自作してみました。自作と言っても、いわゆる、PCの自作と同じでパーツを組み立てていく感じです。購入から組み立ての様子を簡単に紹介します。 モチベーション ラボには様々なレクリエーションがあります。例えば、単にどこかに遊びに行ったり、スポーツ大会したり、ひたすら合宿形式でプログレスのプレゼンをするミーティングするなどがあります。それもよいのですが、せっかくなので、普段の研究時間ではトライできないが、研究に関わる hack を行う、というイベントを企画してみました。夏休みの自由研究や社会科見学的なノリです。   うちのラボでは、PCRを使ったウェットの実験技術の開発をしてきました。しかし、サーマルサイクラーのハードウェアの仕組みを体験的に理解している訳ではありません。そこで、サーマルサイクラーを作ってみました。   欧米で始まっている、自宅のガレージやキッチンでバイオロジーを行うムーブメント、バイオパンク、DIYbio を体験しておきたいというのもありますし、Arduino などオープンハードウェア、Maker のムーブメントを体験するのも目的の一つです。ハードウェア開発が思っているほどハードルが下っていることを体験できて、かつ、将来、ウェットの開発だけでなく、装置開発などもできたら、ラッキー、ぐらいの気持ちでやってみました。   購入 今回作ったのは、組み立て式で、かつ、仕様などや設計図が公開されているOpenPCRというサーマルサイクラーです。ハードウェアの仕様・設計図、制御ソフトウェアなどの情報がすべて公開されており、部品からも自作することが可能です。今回は、「設計図から部品や回路のパーツを作り、それらを組み立てる直前のもの」を購入しました。   ChaiBio https://www.chaibio.com/   OpenPCR https://www.chaibio.com/products/openpcr   なぜか http://openpcr.org/  で購入できなかったので、eBay にある ChaiBio で買いました。   OpenPCR - eBay http://www.ebay.com/itm/111096418574   本体価格は

R でいまどきなパッケージ開発 (devtools, testthat, roxygen2)

追記 (2012/04/21): 以下のコードは S4 classes で書いていますが、R5 reference classes で書き直してみました。こちらもどうぞ。 http://blog.hackingisbelieving.org/2012/04/r5-reference-class-r-devtools-testthat.html R のパッケージ開発の情報があまりないので、自分はこんな感じでやってます、というのを書いてみます。パッケージ開発支援の devtools と単体テスト支援の testthat, そしてドキュメント生成支援の roxygen を使うのがいまどきっぽいです。 そもそもパッケージを作製しているひとをあまりみたことがないので、もっとこうすべき、というのがあれば教えてほしいです。 今回はデモケースとして S4 OOP で、Idol クラスを定義し、とある身体的特徴の統計量を計算するパッケージを作ります。R のプロンプトは > で、シェルのプロンプトは $ で示しています。 0. 準備 必要になるパッケージをインストールします。 $ sudo R > install.packages(devtools) > install.packages(testthat) > q() devtools の設定をします。~/.Rpackages に設定を記述します。 $ emacs ~/.Rpackages list(   default = function(x) {     file.path("~/Project/dev/R/", x, x)   },   "idol" = "~/Projects/dev/R/idol/idol" ) 以下の行は今回パッケージを作製する作業ディレクトリになります。   "idol" = "~/Projects/dev/R/idol/idol" 1. ともあれ実装を始める 作業ディレクトリに移動します。 $mkdir -p ~/Project/dev/R/idol $ cd ~