DNAをPCR法で増幅するために必要なサーマルサイクラーを自作してみました。自作と言っても、いわゆる、PCの自作と同じでパーツを組み立てていく感じです。購入から組み立ての様子を簡単に紹介します。 モチベーション ラボには様々なレクリエーションがあります。例えば、単にどこかに遊びに行ったり、スポーツ大会したり、ひたすら合宿形式でプログレスのプレゼンをするミーティングするなどがあります。それもよいのですが、せっかくなので、普段の研究時間ではトライできないが、研究に関わる hack を行う、というイベントを企画してみました。夏休みの自由研究や社会科見学的なノリです。 うちのラボでは、PCRを使ったウェットの実験技術の開発をしてきました。しかし、サーマルサイクラーのハードウェアの仕組みを体験的に理解している訳ではありません。そこで、サーマルサイクラーを作ってみました。 欧米で始まっている、自宅のガレージやキッチンでバイオロジーを行うムーブメント、バイオパンク、DIYbio を体験しておきたいというのもありますし、Arduino などオープンハードウェア、Maker のムーブメントを体験するのも目的の一つです。ハードウェア開発が思っているほどハードルが下っていることを体験できて、かつ、将来、ウェットの開発だけでなく、装置開発などもできたら、ラッキー、ぐらいの気持ちでやってみました。 購入 今回作ったのは、組み立て式で、かつ、仕様などや設計図が公開されているOpenPCRというサーマルサイクラーです。ハードウェアの仕様・設計図、制御ソフトウェアなどの情報がすべて公開されており、部品からも自作することが可能です。今回は、「設計図から部品や回路のパーツを作り、それらを組み立てる直前のもの」を購入しました。 ChaiBio https://www.chaibio.com/ OpenPCR https://www.chaibio.com/products/openpcr なぜか http://openpcr.org/ で購入できなかったので、eBay にある ChaiBio で買いました。 OpenPCR - eBay http://www.ebay.com/itm/111096418574 本体価格は ...