今回読む論文はこれ。
3. Pepke, S., & Wold, B. (2009). Computation for ChIP-seq and RNA-seq studies. Nature method
ChIP-seq について体系的に書かれているレビュー。現在出版されているレビューのなかでは一番良いと思う。
ChIP-seq を成否は、
1. 十分に binding site が enrich されていること
2. enrich されたクロマチン分子を獲得できていること
の2点に依存する。
mapping は specificity (unique reads only) と increasing sensitivity (multireads used) のトレードオフがある。ChIP reactions は enrichments であって purifications ではない(`・ω・´)キリッ Background と真のシグナルを分ける必要がある。哺乳類ゲノムは大きいので background の coverage が低いことに注意する。単純な tag count が多いピークに生物学的な意味があるとは限らない。バックグラウンドやコントロールとの比較する。いろんなツールやパラメータを試して変化のないピークをつかうべき。
sequence specific tf だと特定の位置に鋭いピークが立つ。RNA polymerase はTSSに強く鋭いピークがでるが gene body にも broad なシグナルがでる。Histone などの場合は nucleosome level の broad なピークが続く。それぞれ別なアルゴリズムやパラメータで検出しなければならない。
まずは用語の説明。ホワイトボードにメモった手書きの図をアップしておく。read を reference genome に mapping すると1塩基ごとの tag count が計算できる。この tag count から binding site を得る問題を解く。この際に、tag count から分布に変換する処理を peak calling や peak finding と総称する。
tag の密度高い領域を region と呼び background と比較して enrich した領域のことを言う。region を同定したあと、タンパク質とDNAがクロスリンクした場所を特定する。これを source point と呼ぶ。region のなかで tag count が極大になる部分が source point である可能性が高い。この場所を summit と呼ぶ。histone mark などは single source point が存在するわけではないので summit finding の必要はなく、region finding のみでよい。ChIP-seq でよくみるタグカウントの分布を単に peak と言ったり single peak profile と呼ぶらしい。(が、後者は、時系列などの peak の変遷と混同しそうなので使いたくないなー)
次に解析の流れ。
1. single peak profile の決定
2. background の調整 (異なる実験間の peak pairing も必要だが言及なし)
3. peak calling criteria
4. artifact などを除く peak filtering
5. peak ranking
となる。
次回はそれぞれのステップについて詳しく説明する。
100報まで残り 97.5報。
3. Pepke, S., & Wold, B. (2009). Computation for ChIP-seq and RNA-seq studies. Nature method
ChIP-seq について体系的に書かれているレビュー。現在出版されているレビューのなかでは一番良いと思う。
ChIP-seq の概要
ChIP-seq を成否は、
1. 十分に binding site が enrich されていること
2. enrich されたクロマチン分子を獲得できていること
の2点に依存する。
mapping は specificity (unique reads only) と increasing sensitivity (multireads used) のトレードオフがある。ChIP reactions は enrichments であって purifications ではない(`・ω・´)キリッ Background と真のシグナルを分ける必要がある。哺乳類ゲノムは大きいので background の coverage が低いことに注意する。単純な tag count が多いピークに生物学的な意味があるとは限らない。バックグラウンドやコントロールとの比較する。いろんなツールやパラメータを試して変化のないピークをつかうべき。
ChIP peak の分類
sequence specific tf だと特定の位置に鋭いピークが立つ。RNA polymerase はTSSに強く鋭いピークがでるが gene body にも broad なシグナルがでる。Histone などの場合は nucleosome level の broad なピークが続く。それぞれ別なアルゴリズムやパラメータで検出しなければならない。
Peak finding の用語整理と解析の流れ
まずは用語の説明。ホワイトボードにメモった手書きの図をアップしておく。read を reference genome に mapping すると1塩基ごとの tag count が計算できる。この tag count から binding site を得る問題を解く。この際に、tag count から分布に変換する処理を peak calling や peak finding と総称する。
tag の密度高い領域を region と呼び background と比較して enrich した領域のことを言う。region を同定したあと、タンパク質とDNAがクロスリンクした場所を特定する。これを source point と呼ぶ。region のなかで tag count が極大になる部分が source point である可能性が高い。この場所を summit と呼ぶ。histone mark などは single source point が存在するわけではないので summit finding の必要はなく、region finding のみでよい。ChIP-seq でよくみるタグカウントの分布を単に peak と言ったり single peak profile と呼ぶらしい。(が、後者は、時系列などの peak の変遷と混同しそうなので使いたくないなー)
次に解析の流れ。
1. single peak profile の決定
2. background の調整 (異なる実験間の peak pairing も必要だが言及なし)
3. peak calling criteria
4. artifact などを除く peak filtering
5. peak ranking
となる。
次回はそれぞれのステップについて詳しく説明する。
100報まで残り 97.5報。
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