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Rapache (mod_r) を使って R で CGI を書くよ。Hello, World編

みなさん、こんばとらー。仕事で遺伝子発現データベースを作っているのですが、表示するグラフが Pixiv が保有する全イラスト数である490万枚 (2009/06発表) を越えてしまいました、やりました!(なにが? 所内の内部向けなので、PVが数百ですがw むこうは2億PV。

画像を吐くために Sun Grid Engine で PC クラスタをぶんまわしたりしています、頭わるいですね。数値データをグラフにするだけなので、WWWサーバで on the fly でグラフを描画すべきなのですが、サーバが Celeron, メモリ 800MB というという有様だったので躊躇していました。今回は新しいサーバに引っ越したので、R で on the fly 描画にトライしたいと思います。

まずは mod_R, いわゆる rapacheというまぎらわしい名前のパッケージをセットアップし動作するところまでやってみましょう。環境は Ubuntu 9.10 です。

rapache のインストール


まず、R を apt の source list に入れる。これで apt で最新の R を入れ放題。

deb http://cran.r-project.org/bin/linux/ubuntu intrepid/


次に rapache と関連パッケージを入れます。

apt-get install r-base-dev apache2-mpm-prefork apache2-prefork-dev
wget http://biostat.mc.vanderbilt.edu/rapache/files/rapache-latest.tar.gz
rapachedir=`tar tzf rapache-latest.tar.gz | head -1`
tar xzvf rapache-latest.tar.gz
cd $rapachedir
./configure
make
sudo make install


rapacheの設定


それでは Apache の設定をしましょう。最近は Ruby on Rails を使うので Apache の設定はひさしぶりです。

sudo emacs -nw /etc/apache2/mods-available/R.load

[html]
LoadModule R_module /usr/lib/apache2/modules/mod_R.so
[/html]


sudo emacs -nw /etc/apache2/mods-available/R.conf


[html]
<IfModule mod_R.c>
ROutputErrors
<Location /RApacheInfo>
SetHandler r-info
</Location>
</IfModule>
[/html]


cd /etc/apache2/mods-enabled
sudo sudo ln -s ../mods-available/R.load
sudo sudo ln -s ../mods-available/R.conf

Apache を再起動する。


sudo /etc/init.d/apache2 restart
* Restarting web server apache2
apache2: Could not reliably determine the server's fully qualified domain name, using 127.0.1.1 for ServerName
... waiting apache2: Could not reliably determine the server's fully qualified domain name, using 127.0.1.1 for ServerName
...done.

これで apache の設定は完了。

http://localhost/RApacheInfo/

にアクセスするとサーバーの状態が表示されます。



RでCGIを書いてみる


さっそく、Hello, world しましょう。

まずは Apache の設定をします。

sudo jed /etc/apache2/sites-available/default

[html]
# rapache
<Directory /var/www/rapachetest>
SetHandler r-handler
RFileHandler /var/www/R/test.R
</Directory>
[/html]


sudo mkdir /etc/www/R
sudo mkdir /etc/www/rapachetest
cd /etc/www/R


Hello, world のコード書きます。


sudo jed test.R


[html]
# Functions
header <- function() {
setContentType("text/html")
}
html.head <- function(content) {
cat("<head>\n")
cat(content)
cat("</head>\n")
}
html.body <- function(content) {
cat("<body>\n")
cat(content)
cat("</body></html>\n")
}

# Main
header()
html.head("<title>Test</title>")
html.body("Hello, world!\n")
[/html]

以下にアクセスします。

http://localhost/rapachetest/



これで終了です。今回は rapache の設定と hello, world をやってみました。次回はグラフを画像を吐いてみます。

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